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繰り返す いつかみたいな あの感動が 甦るの(Perfume/ポリリズム)

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今年も熱かったRISING SUN ROCK FESTIVAL!

3回目となった今年は、ついにテント組として参加。
2度目の「初参戦」の気分と共に北の大地へ。



会場レイアウト変更の影響もあってか、スタッフも参加者も若干探り探りの雰囲気が漂う中テントを設営。
辛味の効いた目玉焼きカレーでエネルギーを補給して、早速RED STAR FIELDへと向かう。
開始時間から15分ほど回っていた会場はすでに人だかり。
ステージ上に所狭しと横一列に並んでいるのは、ハンバートハンバート×COOL WISE MANだ。

名曲の導入としては似つかわしくない下品なMCから演奏されたのは"おなじ話"。
これが想像通りの気持ちよさ。恵まれた天気も相まって、RSRの始まりを強く実感。
シンプルにそれぞれのグループの魅力が「足し算」されたマジックはライブでも健在で、
2人の歌声が心を、スカ・サウンドが身体をゆったりと揺らしてくれる。

締めの一曲はこのコラボでは定番となっている"サザエさん一家"。
「今日は楽しいライジング」の替え歌から本家宜しくじゃんけんも飛び出し、
一番手として申し分のないパフォーマンス。
お気に入りの"23時59分"も聴くことができ、満足のスタートとなった。



ハンバートハンバート×COOL WISE MANのライブが終わると恒例の大移動。
行き先は会場奥に位置が変更となったSUN STAGEだ。
思いの外距離があったため、ステージを目前にしつつも移動中にライブがスタート。
聴こえてきたのは高らかになる電子音と、それをかき消すように上がる大歓声。
会場のビジョンを観ずとも分かる。Perfumeの3人が姿を現したのだ。

彼女達のパフォーマンスの特性上、遠巻きに眺めているだけでは来た意味がないので前方へ向かおうとするのだが、
PAテント横の辺りからかなりの密度で隙間に入ることもままならない。
最前列に辿り着けないことはこれまでもよくあったが、流石にここまでの混雑っぷりは3年間でも最高レベル。

この異例とも言える観客の多さと、少し違った空気を一言で表すのならば、
「ライジングサンにアイドルがやって来た!」と言ったところだろうか。
前方に陣取る「親衛隊」や石狩の空に吸い込まれていく甲高いMCの声は異質にして新鮮。
一方、10代の頃からライブを続けているだけあって観客の煽り方は流石のレベルで、
RSRとそのファンへのリスペクトを表しつつのアピールを繰り出し、
すぐさま味方につけていく「人たらし」っぷりはトップアイドルの真髄に触れた気分だった。
ツッコミ不在のふわふわトークは無軌道的に見えつつも要所を押さえてコーナリングし、
コースアウトすることは決してない完全なるプロの仕事。

天晴れだったのが、口パクであることを真っ向から認めるかのように、
松田聖子の"夏の扉"を流しながらリップシンクとダンスを披露した場面だ。
ここまでやられてしまうと、最早あり方を否定する方が難しい。苛立たしいほどにクレバー。
結局最終的には観客の多くがまんまと乗せられて、
振り付けを叩き込まれた上に一体となった完璧なフィニッシュ。
ロックかどうかの議論はさておき、間違いなく一流のライブだったように思う。



Perfumeファンが退場して少し余裕ができたので、客席の少し前方へ。
ファンの女の子が目立つ中RADWIMPSを待ち構える。
しばらくするとドラムセット周辺にメンバーが集まりだし、重なっていくシンプルなビート。
そこに少しふらつくような足取りで野田洋次郎が合流して、"DADA"でショーケースの幕開け。

お馴染みの"有心論"や"いいんですか?"は合唱も自然発生して生まれる一体感。
"G行為"はライブで披露されると、観客が手を上げる様が歌詞そのものの状況となり面白い。
昨年の東日本大震災に際して制作された"白日"では唯一前方のビジョンに歌詞も映し出され、
彼らが彼らなりに真摯に向き合い、虚飾もなく丁寧に込められたメッセージが伝わってきた。
また、野田洋次郎の「これは(僕の、ではなく)RADWIMPSの気持ちです」というMCも印象的。

最後は、およそ半日後に控えた日韓戦を意識してのことではないと思うが、"君と羊と青"を演奏して終了。
巧みなレトリックや深い世界観を持つ歌詞は間違いなくRADWIMPSの大きな強みである一方、
"君と羊と青"のようにシンプルに盛り上がれる楽曲も作れるところも結構重要な要素だと再確認。
良い意味で学生ノリというか、デビューしてから今に至るまで、
洋楽ミクスチャー好きの軽音部仲間のまま邁進しているところが傍から見ていてもとても楽しい。



つづく。
by taku_yoshioka | 2012-08-17 23:59 | music

Ok, it's the stylish century


by takuyoshioka