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これが噂のS DA D DA P 228代表 GAMIOG(BANGLA 7/SD JUNKSTA)

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今や説明不要の相模原をレペゼンするクルー、SD JUNKSTA。
2006年の"CONCRETE GREEN"シリーズへの参加や、
翌年のNORIKIYOの1stアルバム"EXIT"のリリースで一躍シーンの最前線に現れた彼らが、
アンダーレイテッドであった最後の時期の音源をコンパイルしたのがこの"SDPEP"だ。

"コノハナシ"での"HOME BREWERS 2"への参加以来、
知名度を高めつつ各地のイベントでのlive出演は活発化する一方で、
音源のリリースは無かった2004年から2006年までに制作された12曲を収録。
(細かいことだが、MCの名義をK-NEROからNORIKIYOに、BEN-KからBRON-Kに、
それぞれ変更したのもこの頃だったように記憶している。)

まず耳を奪われるのは、新たに加入して最多の7曲に参加したKYNだ。
前のめり気味に言葉を詰め込んでいく緊張感溢れるフロウは、オリジナルかつ超ハイレベル。
初期のSEEDAやILLMURAを数段階アップデートしたようなスタイルと評してもいいかもしれない。
BRON-Kと交わされる壮絶なまでのラップスキルの応酬は、
2012年の今も尚、この手のスタイルにおいて最高峰のヴァース。

そのBRON-Kのラップも尋常ではない。
鉛のような重厚さを持ちながらも切れ味鋭くスピットし、
「身体能力」の高さをこれでもかと見せ付けるようなスタイルは、
貫禄たっぷりのラップで1stにしてクラシックとなった"奇妙頂来相模富士"とはまた違う、
BRON-Kが見せてくれたもう一つの頂点ではないだろうか。

後半には、当時のライブでしばしば披露されていたポッセカット2曲、
"Sagdown pressure"と"Bangla 7"も収録。
先に挙げた2人とは対照的に、腰を据えたフロウを聴かせるNORIKIYOがキマっている。
今は無き恵比寿みるくや二子玉川PINK NOISEのステージに
フッドであるダンサーやライターも引き連れて上がり、
所狭しと躍動しつつロックしていた頃を思い出す。

ボーナストラック的にラストに収録された"23時"は、
そのタイトルからもわかるように"23時各駅新宿"の元となった一曲。
シンプルでノスタルジックなこちらのトラックも良い。

過渡期の作品ではあるが、だからこそ生まれる雑然とした荒削りな魅力があり、
洗練される以前の生身で剥き出しのバイブスが満載。
結果、SD JUNKSTA名義の作品では随一のスリリングさが本作にはある。

時代の狭間でひっそりと産み落とされていた最高級の逸品。
by taku_yoshioka | 2012-04-22 22:21 | music

Ok, it's the stylish century


by takuyoshioka