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直径30センチでも 僕には宇宙に見えました(突然バーン/ザ・クロマニヨンズ)

直径30センチでも 僕には宇宙に見えました(突然バーン/ザ・クロマニヨンズ) _e0191371_1505066.jpg

ザ・クロマニヨンズの四枚目のアルバムのMONDO ROCCIA。
クロマニヨンズのアルバムの中では一番ファーストインプレッションが良い。
なんてったって、聴いててライブ行きたいと初めて思ったくらいだから。

LP盤サイズの収録時間(34分強)に、全曲モノラル録音、レコード然としたデザイン。
そして当然のようにアナログ盤も(限定とはいえ)発売してる今作は、
収録曲の"突然バーン"でも歌っているように、
「レコード盤」が一つのテーマとして背骨になっています。

以前の尖ってた頃の二人なら「音楽はデータじゃない!」みたいなモチベーションで
時代に対するアンチテーゼとしてこういうことをしてたと思う。
でも、今は単純に好きなものをやったら出来たものはたまたまこうなりましたという印象。
それだけに変にコンセプトが先行してる感じがしなくて、嫌らしくなくて良い。

先に挙げた"突然バーン"はレコード盤に詰まった音楽と、
そこから受けるエネルギーや可能性の無限の広がりを宇宙的に喩えた曲。
…あれ?この表現の仕方って、ハイロウズの超名曲"十四才"と同じじゃん!

同じテーマ(しかも割とキーワードが具体的)を扱うというだけでも挑戦なのに、
かつて作った曲はかなりの出来にも関わらずやってしまうヒロト。
そして、結果的に全然ノリの違う、ものすごく軽い曲になった。

なのに、煮詰めて煮詰めて上澄みをすくい取ると二曲とも同じものが出てくるところが、
ああだこうだといいながらもヒロトの歌を聴くのをやめない理由な気がする。
ブレてないんだよね。だから、行き詰まって同じテーマにしてる感じは全くない。
ただ単純に、レコードから流れるロックンロールが好きなんだろうな、ひたすら。

そういう点では、先行シングルとして出した"グリセリン・クイーン"(名曲!)も
歌ってるのは「今」についてで、過去にも未来にも全く目は向けない強い意志がある。
こういう歌はハイロウズどころかブルーハーツの頃からずっとだからね。

そうそう、二人の歌ってすごくブルージーな一面があるんだけど、
過去を振り返ったり美化したりってのはしないんだよなぁ。
ハイロウズの"青春"とかそうじゃんとか思うかもしれないけど、それは聴き込みが甘いです(笑)。

と言うことで、二人の曲を聴くなら、やっぱり現在進行形のバンドの曲だな!
と四枚目にしてやっと思わされた訳なのでした。ライブも行く!
by taku_yoshioka | 2009-11-28 02:00 | music

Ok, it's the stylish century


by takuyoshioka