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その頃もぼくらを支えてたのは やはり この曲だった(今夜はブギー・バック/スチャダラパー)



一日目の最後に選んだのはSUN STAGEのトリでもあったスチャダラパー。
実は当初はそこまで楽しみにしていた訳ではなかった。
この時間帯はどこでも面白そうだなーと思っていたくらい。
しかし、いざ始まるともうスチャダラパー以外は考えられない、
というくらい超充実のショーケースでした。

まず、照明が落ちると今までのオリジナルアルバムのイントロが
次から次にMIXされてかかり、一気にテンションが上がる。
それに合わせてビジョンにはアルバムジャケットを用いて
作られたアニメーションが流れて否応なく気分は煽られる(※)。
今年でデビュー20周年ということでのヒストリー仕様に、
それなりに長く聴いてきた自分はまんまとハマってしまった訳です
(※帰京してから知ったんだけど、20周年ライブ用の映像だったみたい。
 冒頭はその動画です。昔からのファンなら上がらざるを得ないでしょう?)

そして、十分にバイブスの高まったところで3人が登場。
そのまま"ノーベルやんちゃDE賞"でライブスタート。
相変わらずのBOSEの声の通りの良さに驚きつつ、
あまりに完璧な流れにこの時点ですでに満足感すら覚える。

開始早々のMCではわざとらしくラップのライブだとアピール。
コミカルなで軽妙なトーク術で笑いを取りながらではあったけれど、
レペゼン日本語ラップなアティチュードが見え隠れしていたのが良かった。
そのマナーに則り殆どの曲でしっかり手を挙げさせてコール&レスポンス。
フックのリリックをビジョンでフォローするあたりがジェントルでした。

ヒストリー・ショーケースとも言える選曲だったライブは、
"スチャダラパーのテーマ PT.2"に始まり"From 喜怒哀楽"、
"ついてる男"などの往年の人気ナンバーから、
"ジャカジャ~ン"や"Antenna of the Empire"、
ロボ宙も参加しての"Station to Station"に"ライツカメラアクション"といった
最新チューンまでを余すことなく披露
(余談ですが、ロボ宙のラップが一段階上手くなっていて驚いた)。
途中ではTOKYO NO.1 SOUL SETも参加しての、
"NEVER ENDING BEATS"や"GET UP AND DANCE"もあり、
右肩上がりに楽しさは増していく。

ついにこのライブも佳境かという頃に、下手袖から入ってくる大柄な男の姿が。
登場したのはピエール瀧!しかも、オードリー春日のコスプレ。
そこから始まる熟練しすぎた見事な掛け合い。
飛ばしまくる瀧が放った、一つ前の聖飢魔Ⅱのライブを前フリにしての
「お前を五月人形にしてやろうか!グハハハハ!」は今回随一のパンチライン。

もちろんピエール瀧もトークだけでなく曲にも参加。
とは言っても、"ANI vs 瀧"と"瀧 vs ANI"のメドレーをやったのだから、
結局コントの延長線上みたいなものだけれど。
その後は石野卓球も参加し、しっかりと"聖おじさん"をキック。
そこにはなぜかエアギターのために現れた砂原良徳と、
意味のないシャウトだけをする七尾旅人もいる幸せなカオス。

いよいよフィナーレに近づいて、ここまでお膳立てされた状況でやらない訳がない、
ハナレグミをゲストボーカルに招いての"今夜はブギー・バック"!
正直ハナレグミの調子はそこまで良かった訳ではないと思うのだけど、
もう時間帯や雰囲気やバイブスやその他色々で、
そういうちょっとしたマイナス要素はどうでもよくなってました。
そして、この20年間と今の瞬間とが輝く空間で、
「とにかくパーティーを続けよう これからも ずっとずっとその先も
 このメンツ このやり方 この曲で ロックし続けるのさ」と聴いたときは、
感動のあまり思わず泣いてしまいそうでした。
凄いよ、本当に同じ姿勢でここまで来ているんだから。

終わらないで欲しい最高の時間、それでも終わる最高の時間。
最後の一曲はみんなが待っていたはずの最高の一曲、"サマージャム 2010"!
これを夏の野外で聴けるなんてこの上ない幸福だった。
しかも、最後のサビの前にトラックを差し替えるステキな「小細工」。
それがKenny Dopeの"Get On Down"だったから堪らない。
ヘッズ意識を忘れないスチャダラパーのBボーイイズム!

こうして終わった大満足の一日目。
向こうから聴こえるオーサカ・モノレールのファンクに後ろ髪を引かれつつも、
翌日に備えて会場を後にしたのでした。

というところで次回は二日目。
このペースだと間違いなく前編になるでしょう。
by taku_yoshioka | 2010-08-18 01:47 | music

Ok, it's the stylish century


by takuyoshioka